住宅

図面の寸法と有効寸法【徹底解説】

みなさんは住宅などの図面を見た時に書いてある各部屋の寸法をしっかり理解出来ているでしょうか。

今回の記事は図面の寸法の見方について解説させていただきます。

実際に図面に記載されている寸法が有効寸法ではないので、しっかり確認しましょう。

 

そもそも寸法とは

そもそも寸法って何?って方の為に簡単に説明すると

寸法とは物の長さ、尺度の事です。

つまり、ここで解説させていただく寸法というのは、家の長さを示したものを言います。

ただ、初めて建築の図面を見た時、「なんでこんなに中途半端な数字なんだ?」と思いますよね。

いろんな住宅メーカーさんを回られた方ですと、綺麗な数字の図面もあるし、なんでだろうと疑問に思いますよね。

実はそれはモジュールによって変わっているんです。

ではモジュールとはなんなのかを次の項目で解説していきます。

 

モジュールとは

※ここは長いですし読み飛ばしてもらって大丈夫です。飛ばす方はこちら

モジュールとはなんなのか。

簡単にいうと、建築における基本寸法の事です。

んー、難しいですね。

今住宅でよく使われるモジュールは3つあります。

900モジュール、910モジュールメーターモジュールの3つです。

900モジュールは900㎜おきに柱が建ちます。

同じように、910モジュールは910㎜、メーターモジュールは1000㎜おきです。

建築業界では基本的に寸法は㎜単位で表します。

つまり、モジュールに合わせて基準寸法を元に数字も大きくなっていきます。

900、1800、2700・・・

910、1820、2730・・・

1000、2000、3000・・・

古来より日本で使われてきた寸法は尺貫法といい、長さは1尺2尺と数えていました。

しかし、時代の流れとともにメートル法が主流となり、尺貫法は使われなくなりました。

この1尺というのをメートル法で表すと約303㎜になります。

つまり、910モジュールというのは3尺おきに柱を建てていた昔の流れで、在来工法で主流に使っているモジュールになります。

今でも建築業界では尺貫法が使われていて、1尺だの1間だのという言葉が日常的に使われています。

材料も基本的には尺を基本としています。

それほど尺貫法というのは建築業界には馴染みの深いものなので、メートル法になったあとも、それが基準に使われている為、910㎜という中途半端な数字となっています。

900モジュールは主に狭小地などで910モジュールでは納まりにくい、納まらない時に用いられる事があります。

あとはコスト的に厳しい場合などに使われる事があります。

次にメーターモジュールですが、これは逆に広くなります。

大手ハウスメーカー様も使われている仕様で、柱間隔が1mあるので非常にゆったりした感じになります。

坪数は増えますが、住宅性能評価の「高齢者の配慮」などが取りやすいというメリットもあります。

全体的に余裕のある空間が作りやすい為オススメです。

ただ坪数が増える為、コストは全体的に高くなります。

 

有効寸法とは

さて本題の有効寸法について解説します。

ここでは910モジュールを基準に解説いたします。

有効寸法とは実際に使用できるスペースのことです。

910モジュールなら910㎜じゃないの?って思うのですが、実は違います。

モジュールというのは、柱の芯(真ん中)から柱の芯までの寸法のことです。

「じゃあ柱の内々の寸法の事?」

いえいえまだ縮みます。

柱には石膏ボードというクロス(壁紙)下地になる不燃材をはり、足元には巾木という化粧材が付きます。

柱が105㎜なら、芯々なので半分づつで1本分、石膏ボードが12.5㎜×2枚25㎜巾木は種類によって若干の差はありますが7㎜×2としておきます。

105㎜ + 25㎜ + 14㎜ = 144㎜

実に144㎜も縮みます。

なかなか大きいですよね。

なので、図面に記載されている寸法からそれだけ縮む事を頭に入れておきましょう。

 

実際に入れたいもののサイズが入る寸法とは

色々ややこしい事言ってますが、結局どれくらいになるのか。

置くつもりの家具は入るのか。

そこが一番重要ですよね。

910㎜になっているから、910㎜ ー 144㎜ = 766㎜

766㎜の家具なら入るって事ですね!」という訳でもないのです。

在来工法の場合、骨組みは全て木材で出来ています。

木材なので、どうしても反ったりします。

さらに石膏ボードや巾木を取り付ける際、どうしてもクリアランスが出来てしまうのでぴったりの計算をしていると、まず入りません。

ですので余裕を見て、図面の寸法から150㎜くらい引いた寸法で考えておくと無難でしょう。

なので910㎜の場合は760㎜、1820㎜なら1670㎜程度と考えておきましょう。

どうしてもぴったりのオーダーで作るような何かをおきたい場合は完成後に業者様に依頼して採寸して作ってもらいましょう。

既製品の場合は150㎜くらい引いた数値を目安にしましょう。

大きいものの場合、回したり手を入れる隙間も必要になる為、余裕を持っておく必要があります。

ただし、上記の考え方はあくまで在来工法の場合です。

某大手ハウスメーカー様ですと、軽量鉄骨なのですが内装をする際、鉄骨に断熱を組み込んだ木枠を留め、その上から石膏ボードを貼る為、計算が変わってしまいます。

なので、上記の計算方法は覚える必要はありません。

ただ、「図面の寸法からいくらか減るんだなぁ」って事を頭にいれて置いて、担当の施工業社様に「このサイズの家具を入れたいのですが入りますか?」と聞いてみてください。

もしくはどれくらいマイナスになると思っておけばいいか聞いておくと、あとから何かを買いに行く時も自分で計算できるので便利です。

絶対に自分で思い込みで判断しないようにだけ気をつけてください。

マイナスになることだけ覚えておけば、あとは聞くだけですので、聞くのをお忘れなく。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。

結局、結論は施工業社様に聞くのが一番ということになってしまいましたが。。。

とはいえ、在来工法で柱、石膏ボード、巾木のサイズが分かれば、上記の計算方法に当てはめれば数値が出るので、そこからクリアランスで2〜3㎜見ておけば大丈夫です。

まぁ既製品でそこまでギリギリで作っているものはなかなかないとは思いますが・・・

入れたいものがない場合でも、それだけ知識として持っていたら寸法で失敗することは少なくなると思うので、図面の検討をされている方は念頭において間取りをお考えください。

なにか家具を入れる際は、入り口の大きさなどにも注意してくださいね。

ウォークインクローゼットなどに入れる場合、入り口を小さいものにしていたら入らない場合も・・・

搬入ルートもかるく考えておくといいと思います。

しっかりと知識をつけて後悔のない家づくりをしましょう。

 

今回は 図面の寸法と有効寸法【徹底解説】 というテーマで解説しました。

御閲覧ありがとうございました。