住宅

コンクリートとモルタルの違い【徹底解説】

建築関係の業者様と話していると、「コンクリート」、「モルタル」などという言葉を耳にする事はないでしょうか。

今回はコンクリートとモルタルの違いについて解説していきたいと思います。

 

セメントとは

まずはセメントとはなんなのかというところですが

一般的には汎用性の高いポルトランドセメントの事を指して言うことが多いです。

原材料は石灰石、粘土、けい石、酸化鉄原料(銅からみ、硫化鉄鉱からみ、他)、せっこうに分類され、それらを粉末状に加工し、1450℃以上で焼成します。

焼成される中で、化学変化が起こり、水硬性をもつ化合物の集まり、クリンカになります。

そのクリンカを一度冷却し、また粉砕し粉上にすればセメントになります。

ちなみに水硬性というのは、読んで字のごとく、水を加えることにより化学反応を起こし硬化する性質の事です。

セメントにはいくつも種類があり、少しだけご紹介させていただきます。

名称 特徴 用途
普通ポルトランドセメント 汎用性が高く、小規模左官工事にも使用出来る。基本的なセメント。 一般建築・土木工事
早強ポルトランドセメント 普通ポルトランドセメントより早く強度を出すことが出来、普通ポルトランドセメントが3日で出る強度を1日で出すことが出来る。 緊急工事や寒冷地等
超早強ポルトランドセメント 早強よりさらに早く強度が出る。普通ポルトランドセメントが7日で出る強度を1日で出すことが出来る。 緊急の補修
中庸熱ポルトランドセメント 普通ポルトランドセメントより水和熱が低い。長期強度に優れる。乾燥による収縮が少ない。硫酸塩に強い。 ダム、橋脚工事等
耐硫酸塩ポルトランドセメント 海水中、温泉地近くの土壌、下水、工事廃水に含まれる硫酸塩の抵抗性を高めたセメント。 護岸工事、温泉地周辺工事、化学工場等
シリカセメント 耐薬品性に優れたセメント。ただし、初期強度が出るまでに時間がかかる。 コンクリート製品等

上記でご紹介したのはほんの一部です。

他にもいろいろなセメントの種類があるので、興味がある方は調べてみてはいかがでしょうか。

住宅工事で使用するのは基本的には普通ポルトランドセメントです。

寒冷地でしたら、早強セメントなどを使って早く強度を出すところもあります。

 

セメントペーストとは

いきなりコンクリートとモルタルではない文字が出てきてますが、順序だてて説明していくのに必要な為、まずはセメントペーストから解説させていただきます。

まず、セメントペーストとは

セメント + 水 = セメントペースト

業界用語でノロなどという事があります。

セメントと水を混ぜるとペースト状になります。

非常に粘り気があり、主に接着剤として使うことが多いです。

セメントペーストは強度はあまり期待できません。

コンクリートやモルタルのひび割れの補修に使うこともあります。

 

モルタルとは

続いてモルタルです。

モルタルとは

セメント + 細骨材 + 水 = モルタル

砂を混ぜることで、強度が増し、粘りも細骨材の量で調整がききます。

モルタルは外構工事などでよく使われ、ブロックを積んだり、勝手口の踏み台の表面の仕上げなどに使われます。

強度は人が乗る程度であれば十分くらいの強度があり、非常に使い勝手のいい材料です。

DIY等をされる方はぜひとも使いこなしたいものの一つですね。

夏場などに作業する際は、日の当たるところに置いておくとすぐに硬化してしまうので注意が必要です。

 

コンクリートとは

コンクリートはモルタルに粗骨材(砕石)を混ぜたものを言います。

つまり

セメント + 水 + 細骨材(砂) + 粗骨材(砕石) = コンクリート

という事になります。

よく生コンと聞くと思いますが、生コンとは硬化前状態を指して言います。

昔は現場で手で練っていたのですが、今では工場から出荷され、品質も安定して非常に多くの工事で使用されています。

ちなみに日本で最初の生コン工場の操業が始まった11月15日は「生コン記念日」です。

コンクリートは言うまでもなく強度が高く、住宅の基礎やビルの躯体、ダムや高速道路などとても幅広く使われています。

 

コンクリートは圧縮強度に非常に優れてますが、引張強度には弱い性質があります。

つまり、押し潰そうとする力には非常に強いですが、強い力で引っ張られると脆いという事です。

反対に鉄というのは引張強度には非常に強いですが、圧縮強度は弱い性質があります。

つまり、コンクリートと全く逆の性質があるわけです。

ならそれらを組み合わせて互いの弱点を補い合えばいいじゃないかという事で出来たのが鉄筋コンクリートということです。

またコンクリートはアルカリ性の為、酸性により錆びてしまう鉄を保護し守ってくれるため、非常に相性のいい組み合わせです。

鉄筋コンクリート造の建物はメンテナンスをしっかりすればかなり長期間強度を保ち続けてくれます。

 

最後に

如何でしたでしょうか。

コンクリートとモルタルは粗骨材が入っているか入っていないかで名称が異なります。

コンクリートは構造上必要な部分に使用する場合は確実に強度が確保できるようにしなければいけません。

と言っても今、手練りで生コンを作ってることはほとんどなく、少量で構造などが関係ない部分であれば作ることもあるかなってくらいで、基本は生コンの工場から作られてきたものを使用しています。

強度が必要ない部分は基本的にはモルタルを作って対応することがほとんどです。

言うまでもないですが、強度は

セメントペースト < モルタル < コンクリート

と、なります。

コンクリートは非常に強度に優れる建材ですが、乾燥収縮や膨張をするため、どうしてもヒビが入りやすいです。

ヘアークラック(薄いひび)くらいであれば構造上なんの問題もありません。

ひびが大きくなり雨水が入りそうなら、セメントペーストやコーキングなどで補修したりできます。

補修の後は目立ってしまいますが・・・

クラックの部分を補修して、塗装してしまう方法もあります。(薄いひびなら塗装だけでも雨水の侵入を防げる)

それであれば補修箇所も目立ちません。

本当に髪の毛くらいの細いひびであれば、何もしなくても問題はありませんが、どうしても気になる場合は、工事店様に相談してみてはいかがでしょうか。

 

今回は コンクリートとモルタルの違い【徹底解説】 というテーマで解説しました。

御閲覧ありがとうございました。