住宅

耐震構造、制振構造、免震構造の違い【徹底解説】

近年、大きな地震が多く不安に感じている方は多いのではないでしょうか。

南海トラフの地震もいつ来てもおかしくないとずっと言われていますね。

大地震があった時の為に、地震に強い家を建てたいですよね。

今回の記事は耐震構造、制震構造、免震構造について解説していきたいと思います。

 

 

耐震構造とは

よく聞く耐震構造とは一体どういうものなのか。

耐震構造とは現状一番多く使われている耐震住宅の仕様ではないでしょうか

字の通り、地震の力に対して耐え切れる強固な建物にする仕様です。

建築基準法上満たさないといけない基準もこの耐震性であり、在来工法では図面の縦方向と横方向にバランスよく必要な耐力壁を配置して基準を満たします。

耐力壁とは筋交いや構造用合板という1枚の合板を柱と梁に指定の釘で留め、面として強度を保つ壁の事です。

それぞれ壁倍率というものが決まっていて、筋交いをたすき掛け(Xのような形)に取り付けたり構造用合板+筋交いで取ってみたり様々です。

また基礎と上物を一体にするためのホールダウン金物や、柱が抜けないようにする為の金物なども全て指定の位置に指定の金物を取り付けます。

では、建築基準法上で定められている耐震の基準とはどの程度のものなのか。

建築基準法で定められたものは耐震等級1と同じになります。

耐震等級1とは震度6強〜震度7の地震があった場合でも、倒壊、崩壊しないレベルになります。

台風などの強風でもほとんど揺れません。

近年、大きい地震がよくありますが、家が倒壊している事は昔と比べて格段に減りましたよね。

東日本大震災のような津波の被害は例外ですが。。。

とりあえずすぐに倒壊せず、人命を第一に考えて作られている法律なので、地震で倒壊、崩壊せず脱出できる事を前提としています。

とはいえ、地盤の環境や地震の力のかかり方も一定ではない為、曖昧な表現しか出来ないのです。

価格的にはもっとも安価な耐震構造です。

 

制震構造とは

制震構造とは、地震を受ける建物にダンパーを設置して地震のエネルギーを吸収する構造です。

一時期、大手ハウスメーカー様が、「地震のエネルギーを熱エネルギーに変えて吸収する」と言って宣伝してました。

この制震構造というのは家の数カ所に制震ダンパーを設置し、地震のエネルギーを抑制します。

それにより家にかかる地震のエネルギーが緩和され、被害を抑えることができます。

台風などの強風による揺れなども吸収してくれ、ほとんど揺れず強い構造になります。

基本的には耐震構造のように筋交いや構造用合板などで耐力壁をとり、それに制震ダンパーを取り付けます。

制震装置により、取り扱いは異なりますが、制震ダンパーでも耐力壁とみなすことが出来るものもあります。

コストとしては結構上がるとお考え下さい。

標準で使用しているところは元から金額に加算されています。

耐震構造をメインでされているところは、そこから別途制震ダンパーの料金及び施工費が加算されます。

制震ダンパーにも様々な種類があり、値段もピンキリですので要見積りとなります。

大体ですが50~100万円を目安にお考え下さい。

もっと安いものもあれば、もっと高いものもありますでの、あくまで目安です。

 

免震構造とは

免震構造とは、上記で紹介した2つとは異なります。

耐震構造と制震構造はそれぞれ地震エネルギーに耐え、また抑制する構造ですが、免震構造はそもそも地震エネルギーを家に伝えない事を目的とした構造になります。

どういうことか。

地震により、基礎部分は地盤と共に大きく揺れます。

基礎に施工段階で積層ゴムダンパー支承を取付、その上に家全体を支える架台を設置。

その上に家を組み上げていきます。

地盤と基礎が受ける揺れを支承が動くことでエネルギーを伝えにくくしダンパーが地震のエネルギーを吸収し、積層ゴムが家を元の位置に戻す働きをしています。

イメージとしては2枚の板の間にボールを挟んで下だけ左右に揺らしてみてください。

そしたら、下の板の動きに比べて、上の板はボールが回ることによって下ほど動かないですよね。

このボールが支承の役割を果たしている状態です。

これにより、震度6程度の地震が来ても、体感では震度1~2くらいになります。

家具などの損傷もほとんどなく、非常に優れた地震対策の構造になります。

ただ、基礎との間が揺れやすくしている為、台風などの強風が吹くと揺れやすいです。

2階にいると船に乗ってるみたいな感覚になる方もいるそうです。

また基礎にそれらの免震の金物を多く取り付ける為、地下室などを作るのは難しくなります。

またコストは非常に高くなります。

およそですが、大体200~300万円程度となります。

また対応している業者様も非常に少ないのもデメリットの1つとなります。

 

比較表

それでは3つの構造を簡単に比較した表です。

構造 メリット デメリット 費用
耐震構造

どの業者様でも対応が可能。

耐震等級が1~3まであり、基準が分かりやすい。低コスト。

繰り返し来る地震に弱い。

基本的には本体に含まれる。耐震等級を上げる場合は別途。

制震構造

地震エネルギーを抑制する為、躯体構造が損傷しにくい。

繰り返しの地震にも強い。

制震ダンパーの配置計画が必要になる。

対応できる業者が限られる。

50~100万円程度
免震構造

建物と基礎の縁を切り地震エネルギーを伝えにくくする為、躯体が損傷しにくい。

家具などの転倒が抑制出来る。

繰り返しの地震に強い。

施工実例が少ない。

対応できる業者が非常に少ない。

コストが高い。

200~300万円程度

上記の費用ですが、その会社様の仕様により、金額が前後します。

必ずご確認下さい。

 

最後に

如何でしたでしょうか。

免震構造は非常に優れた構造ですが、コストが高く、住宅に採用している事例がまだ少ないので対応している業者様を探すのが非常に苦労しそうです。

制震構造は近年対応している業者様が増えては来ていますが、それでもまだ施工していないところが多いです。

やはりコスト面が上がってしまう事が原因でしょうか。

耐震構造は基本的に建築基準法を守っていれば十分ですが、さらに強度を高める事も出来ます。

耐震等級という基準を上げればそれだけ強く強固な建物にすることは可能ですが、通常の壁量計算とは違い、構造計算が必要になってくるため、材料費の他に計算の費用も掛かってきます。(それでも制震、免震と比べると安い)

耐震構造、制震構造、免震構造どれも費用が掛かるものですが、地震はいつ来るかわかりません。

生きている間に来るかもしれないし、来ないかもしれません。

ただ、もしもの時に家族を守る為に一度検討されてみては如何でしょうか。

 

今回は 耐震構造、制振構造、免震構造の違い【徹底解説】 というテーマで解説しました。

御閲覧ありがとうございました。